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2016年11月 5日 (土)

公共サービスへの影響

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22c_6  国民生活や地域社会に広く関わる分野に、TPPで初めて独立した章として設けられた第 17 章「国有企業」があります。ベトナムなど国営企業の多い国が一番影響を受けますが、私たちの暮らしにも無縁ではありません。

 国有企業とは、政府が出資して公的なサ-ビスを提供する企業のことです。金融、郵便、病院、鉄道、空港、政府機能・政策を担う公有企業など、国民生活に関わるものが多くありますが、対象企業はT PPの発効後 6か月は公表されません。どんな影響があるのか、国会で審議することもできません。

  TPPには、国有企業は一般の企業と同じ土俵で競争をしなければならないという考え方が貫かれています。問題は「非商業的援助」、つまり必要とされる財政支援の禁止です。鉄道や病院、郵便など、地域に欠かせない事業体には、公的支援を受けているものがあるため心配されます。

 政府は「営利目的でない独立行政法人は対象とならず、公共的な事業に影響はない」と言っています。しかし、病院も含め、一般企業と変わらないしくみで事業を行い、必要な利益を確保している例は多くあります。政府の説明を鵜呑みにできるのか、大いに疑問です。

 政府は「国内の事業は対象にならない」とも説明していますが、協定文では「貿易または投資に影響を及ぼすもの」とされており、「影響があるもの」については対象になりえます。また、鉄道、金融などは海外展開が活発化しているので、規制の対象になるはずです。この章の対象外でも、投資・金融など他の章の規制からは逃れられません。そして、他の参加国が多くの国有企業を例外にしているのに、日本だけはゼロなのも問題です。(近藤康男)

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